第6回
セガサターン版『NiGHTS』CGムービー制作 雲野 雅広
(現・第一GE研究開発部)

 ピロシキ〜!雲野こと”クモノフ”です!!
 なつかしいですね〜セガサターン版ナイツ! セガに入って関わった印象深い作品の一つです。

 クモノフの担当はナイツのCGムービー作成全般の作業でした。特に「エリオット」「クラリス」のモデル作成やモーション担当を中心にやっていました。
 当時、私はセガサターンの『ワールドアドバンスド大戦略 -鋼鉄の戦風-』のユニットデザイン作業が終わろうという時期だったのですが、セガのコンシューマソフトのCG映像を専門で担当するCGムービーセクションを立ち上げ、ナイツのCGを作成するとの話を伺い志願しました。

 当時本格的に高価なCGツールを扱うのは初めてで、3Dツールを必死に覚えながら、ムービー用キャラクターの「エリオット」「クラリス」を作成したのですが、完成した時に同じ部署のスタッフから「キャラ萌えしますよ〜」って言われた時の事はいまでも思い出します。

 一番印象深い点として、SS版ナイツには台詞がいっさいなかったことです。だからストーリーをアニメーションで伝えるのには非常に苦労しましたが、逆にやりがいもありました。台詞がないからこそ「エリオット」「クラリス」の2人が、ナイツを通して少しずつ心を開いていく課程や成長していく様子を表情やアニメーションで表すことが可能でした。(単純に海外へのローカライズも楽だと思いますが、それはさておき)

 特に硬い表情の「エリオット」が少しずつ笑顔を出せるようになっていくあたりは非常に慎重にアニメーションをつけた記憶があります。今時のゲームでは、もっとCGのスキルも高い映像が沢山溢れていますけどね。当時としてはがんばってたかなって感じです。

 作り手としても、ゲームとお話し、映像が絶妙に合わさって感動を生み出した作品として印象に残っています。今後もこういった感動を与えるゲームを作って行きたいと思いますね。

 それではみなさん、バイカル湖ー!